NBAファイナル4で最もお金の使い方が上手なのは? サラリーキャップ格付けチェック 〜Vol.3 ボストン・セルティックス〜

4回にわたってお送りしている、各カンファレンスファイナル出場4チームにおけるサラリーキャップの格付けチェック。第3回となる今回は、NBAの通算優勝回数がロサンゼルス・レイカーズの16回に勝ってリーグ最多の17回を誇る東の雄、ボストン・セルティックスを取り上げていく。

引用:「Jayson Tatum: Net worth, salary & endorsements」(ESSENTIALLY SPORTS)

■イースタンカンファレンス No.1:ボストン・セルティックス(第3シード)

 1. Kemba Walker:$32,742,000(27.3%)
 2. Gordon Hayward:$32,700,690(27.2%)
 3. Marcus Smart:$12,553,471(10.5%)
 4. Jayson Tatum:$7,830,000(6.5%)
 5. Jaylen Brown:$6,534,829(5.4%)
 6. Daniel Theis:$5,000,000(4.2%)
 7. Enes Kanter:$4,767,000(4.0%)
 8. Romeo Langford:$3,458,400(2.9%)
 9. Vincent Poirier:$2,505,793(2.1%)
 10. Grant Williams:$2,379,840(2.0%)
 11. Robert Williams:$1,937,520(1.6%)
 12. Semi Ojeleye:$1,618,520(1.4%)
 13. Brad Wanamaker:$1,445,697(1.2%)
 14. Carsen Edwards:$1,228,026(1.0%)
 15. Javonte Green:$898,310(0.8%)

 Others
  Guerschon Yabusele:$1,039,080(0.87%)
  Max Strus:$415,414(0.35%)
  Demetrius Jackson:$92,857(0.08%)

 Total:$118,437,085
 Luxury Tax:$14,189,915

■ヘイワードを除けばサラリートップ5がそのまま先発メンバー

引用:「“Best Starting Five in the NBA” Paul Pierce Declares Boston Celtics as Major Threat in East」(ESSENTIALLY SPORTS)

見出しにある通り「ヘイワードを除けば」というかなり大きめの条件つきだが、サラリーの上位5人がそのままスタメンにいるチームはセルティックスくらいだろうか。今季から加入したケンバは、ホーネッツ時代よりものびのびとプレイできており、プレイメーカーとしてしっかり機能している。プレイオフに入ってややシュートスランプに陥っているのが懸念ではある。チームトップの稼ぎ手だけに、さらなる奮起を期待したい。ドイツ代表のタイスは、大黒柱としてインサイドでのハッスルや巧みな合わせおプレイが光り、彼の500万ドルはお得感がある。

スマートについては、プレイオフに入ってさらに一段階ギアを上げてきた印象がある。2年連続のオールディフェンシブチームのファーストチーム入りは伊達ではなく、スリーポイントの確率も上げてきている。スマートやヒートのバトラーのように、ハートの面でチームを鼓舞し、引っ張っていく役割を担う存在は、純粋に数字だけでは測れない気がする。勢いあまってチームとの衝突もしてしまう「諸刃の剣」的な部分もあるのは確かだが、それも含めてスマートの魅力だろう。2年前に交わした4年約5,200万ドルの契約も、決して間違いではない良い買い物だったと、個人的には思う。

ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンのドラフト3位指名コンビは、まだルーキー契約ながらそれなりにもらっているが、今やチームに欠かせないピースであり、実力に見合った報酬を受けていると言えるだろう。ジェイレンについては、すでに4年1億1,500万ドルの大型契約を締結済みで、来季から開始となる。テイタムは、早ければ今季終了後に高額な延長契約を結ぶか、1年後に完全FAになるわけだが、もはや自他ともに認めるセルティックスの大エースとなっているので、延長契約が既定路線になるだろう。

■ヘイワードの存在がXファクターになるかもしれない

やはり気掛かりなのは、冒頭にも触れたヘイワード。ケンバに続いてチーム2位となる約3,300万ドルを稼ぎながら、ファーストラウンドの第1戦で右足首の捻挫を負って出遅れている。ただでさえ、テイタムやジェイレンの成長や台頭により自身の立ち位置は危ぶまれてきているだけに、カンファレンスファイナル、そして願わくばファイナルでその価値を再び証明していきたいところ。

ただ、0-2とまさかの2連敗で苦境に立たされたカンファレンスファイナルのゲーム3でようやく復帰。出場時間は短い予定だったものの、タイスなどのファウルトラブルもあり、いきなり30分の出場で、チームの勝利に貢献し、セルティックスは反撃の狼煙を上げられた。スティーブンスHCからの信頼も厚く、そこはさすがにバトラー大学での強い師弟関係をみくびってはいけないようだ。若手の多いセルティックスにあって、10年選手の彼がもたらす経験と落ち着きは、これからの正念場でさらに重要な意味を持ってくると信じたい。

引用:「’He Saw the Potential’: Inside the Gordon Hayward-Brad Stevens Bromance」(Bleacher Report)

■総評

実力や実績に合わせ、適切に、また納得感のあるサラリー配分となっているセルティックス。そこはやはりダニー・エインジGMの高い手腕が物を言い、バランスの良い財務体質がうかがえる。伝統に裏打ちされた勝利のDNAが宿っている、といったところか。ややラグジュアリータックスが高めであるのは少々気になるところではあるものの、もしケンバとヘイワードの2トップがこれから存在価値をより発揮できるようになってくれば、それも全て丸く収まる気がする。彼らのステップアップに注目していきたい。

Boston Celtics 2020-21 Salary Cap
JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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