アイザイア・トーマスの抱く確信。「NBAで再び輝きを取り戻す準備はできている」

先月末、元セルティックスのポイントガード、アイザイア・トーマスは、元ウィザーズのチームメイト、ジョン・ウォールと一緒にトレーニングを行うため、ロサンゼルスに向かった。

彼らがトレーニングを行っている間、ウォールは、ブルックリン・ネッツのスターであるケビン ・ デュラントとカイリー ・ アービングが開催するハイレベルなピックアップゲームがあることを知った。ウォールはトーマスに参加したいかどうかを尋ねると、トーマスは迷わずイエスと答えた。

“‘I really feel like I’m back.’ Former Celtics star Isaiah Thomas says he’s ready to shine again in NBA”(Boston Globe)

そのピックアップゲームはトーマスにとって、悩まされていた右股関節の手術以来、初めてとなる5対5となった。今回の手術は、医師によって表面置換手術がなされ、基本的には関節に空間を作り、可動域を完全に確保するものとなった。手術に臨む前は「骨に骨が乗っかっている状態だった」とトーマスは語っていた。それが今では、右の股関節は左の股関節よりもさらに良くなっているとトーマスは話す。そんな彼にとって、世界最高の選手たちと対戦できるチャンスを逃すわけにはいかなかった。

31歳となったトーマスは、コート上でかつての自分と同じように曲がったり、カットしたり、回ったりできたと話す。トーマスいわく「素晴らしい出来だった」という。トーマスは、やっと自分の強さを取り戻したと感じられたようだ。

彼らは『おかえりなさい。本来のあなたに戻ったみたいだね』と話していたよ」とトーマスは振り返った。「それだけで、またゲームをプレイできるという自信が得られた。私は、人々を圧倒できたんだ。セルティックスのユニフォームを脱いで以来、誰をも圧倒できていなかった。MVP級の選手を圧倒できたことで、自分に爆発力、パワー、スピードがあることを証明できたんだ。かつての輝きを取り戻したと感じているよ」。

けれども今、これが現実であり蜃気楼ではないということについて、トーマスはNBAのチームを説得する必要がある。トーマスは、2月にウィザーズにクリッパーズへトレードされ、その後にウェイブとなって以来、どのチームとも契約できていない。 今、FAの最初の4日が過ぎたところで、多くのロスタースポットが埋められ、トーマスはまだ所属チームなしの状態が続いている。

何が起こるか、そのうちわかるよ」とトーマスは言う。「準備はできている」。

“‘I really feel like I’m back.’ Former Celtics star Isaiah Thomas says he’s ready to shine again in NBA”(Boston Globe)

2016-2017年シーズン、トーマスはセルティックスの歴史の中で最も支配的なシーズンの一つを作り上げた。彼は平均28.9点を記録し、オールスターに選出され、オールNBAセカンドチームに名を連ねるほどのパフォーマンスを見せていた(同じセカンドチームには他に、ケビン・デュラントやステフィン・カリーが入っていた)。トーマスは、彼がもうこれ以上できないというくらい、彼のできるすべてをボストンに捧げていた。彼の右股関節が悲鳴を上げたのは、その年のカンファレンス準決勝からだった。

トーマスがTDガーデンに集まる観客に魔法をかけた2年半の後、彼のキャリアはいばらの道を辿り始める。トーマスは休養を取ることも試みた。手術も試みた。抗炎症剤も試みた。ただただ自分の可能性を信じ続けた。

いくらかの人々がトーマスに対して懐疑的であることを、彼は理解している。なぜなら、過去3シーズンの間、キャバリアーズ、レイカーズ、ナゲッツ、ウィザーズで再起を懸けて取り組んでいる間、彼はしばしば自分の力を取り戻したと公言していたからだ。彼は今、そうする他に選択肢がなかったことを認めている。

そう言わなければならなかった。もし、そうとでも言わなかったら、デンバーやウィザーズでのチャンスはおそらく得られなかっただろう。毎日、私の周りにいた人や、ケガをする前の私を見ていた人は、明らかに私が私でないことを知っていた。確かに、コンディションは良くなってきてはいたけれど十分ではなかったし、皆もそれがわかっていたと思う。実際には大丈夫じゃないのに、大丈夫だと信じてもらわなければならなかった。でも、今回は、本当に大丈夫だと感じているし、皆もそれを自分の目で確かめることができると思う」。

トーマスいわく、ここ数年ずっと彼はコンスタントな痛みを抱えており、股関節インピンジメントと股関節唇損傷のための治療法を求めていた。それでも、そういった苦しい状況を考えると、トーマスは比較的プロダクティブなオフェンスプレイヤーでい続けられていた。昨季、ウィザーズで40試合に出場し、平均23.1分の出場、12.2得点を記録。スリーポイントについてはキャリアベストとなる41.3%を叩き出していた。

私はまさに片足だけで世界最高の選手たちと戦っていた。それは誰にとっても難しいことだ。どんな方法でもインパクトを与えることができるよう、自分自身のゲームをアジャストさせていかなければならなかった。私の強みは常にペイントに切り込んでリング周りでフィニッシュすることだったが、いつもよりジャンプショットに頼らざるを得なかった。でも今では、動けるようになったし、リング周りまで入り込めるようになって、ディフェンスによりプレッシャーをかけられるようになった」。

トーマスは約7カ月前に表面置換手術を受けた。手術後、2週間ほど松葉杖をついていたが、その後は週に5、6日のペースでトレーニングを開始した。約3カ月前からコート上でのトレーニングも開始したが、問題は一切なくなった。トーマスは、彼のコンディションが改善されたことを、NBAのチームに医学的に証明するためのテスト結果もあると語っている。

“‘I really feel like I’m back.’ Former Celtics star Isaiah Thomas says he’s ready to shine again in NBA”(Boston Globe)

アービングとデュラント、ウォールとのピックアップゲームに加え、ザック・ラビーン、マーキース・クリス、そしてジャマール・クロフォードなどのNBA選手が参加するシアトルで行われているピックアップゲームでプレイすることが多くなった。クロフォードは、「トーマスのかつての爆発力が戻ってきたことは明らかだ」と語っている。

ボストン以来、トーマスの健康的な姿を見てきた中で最も健康的だ」とクロフォードは太鼓判を押す。「トーマスは健康で活力がみなぎっていって、ステップも軽快さが戻っている。また、長い時間プレイできるようにもなった。『昨日はプレイしたけど今日はプレイできない』というような状態ではない。むしろ今は「いや、行ける。もっと長く行ける」というくらいだ。彼はまったく新しい人間になったと言えるよ」。

NBAで最も尊敬されている選手の一人であるクロフォードは、NBAのゼネラルマネージャーたちに対してトーマスを全面的に支持することを伝えたいと述べている。一方、トーマスは自ら自分自身を証明することを熱望している。

もうその話は終わりさ。私はただ証明したいだけだ。私にチャンスを与えてくれる人は誰でも、チームの中で私が大きなピースにも小さなピースにもなれるということ、チームが私に必要としているものは何でも提供できるということを理解するだろう。私は、何かの一部になりたいし、誰かの力になりたいんだ」。■

JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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