NBAインサイダー、シャムズ・チャラニアの日常と成功の秘訣

もし、あなたがバスケットボール好きであれば、「シャムズ・チャラニア」という名前を聞いたことがあるだろう。シャムズ自身は選手ではないが、誰もが彼を「シャムズ」として知っている。彼は今、NBAメディアのスーパースターとなっている。

NBAのニュースやトレードなどの速報で知られる26歳のシャムズには、今では100万人以上のTwitterのフォロワーがいる。しかし、彼にとって最も重要なのは、彼がそれまでの道のりの中で築いてきた「つながり」だ。

“A DAY IN THE LIFE OF NBA INSIDER SHAMS CHARANIA”(SLAM Online)

シャムズの物語は、アンダードッグからの成り上がりの好例だ。シカゴでパキスタン系の移民である両親の元に生まれたシャムズは、バスケットボールを愛して育った。高校生の時、チームからカットされた後、彼の愛するシカゴ・ブルズでプレイする夢が終わったことを悟った。

そこからシャムズは、学校の先生が彼の文章力を褒めてくれたことがきっかけで、学校誌を作ることに挑戦してみようと決意した。コンテンツを作ることに夢中になった彼は、学校のスポーツ編集者の一人となり、自身のブルズブログを作り、そしてRealGMに執筆するほどにもなった。

この経験によって、2010年にTwitterを始めることにつながり、それがシャムズにとって完璧な転機となった。シャムズはNBAの速報を取り上げるためのメディアを見いだすと、今日の彼の立ち位置を作るのに役立ったフォロワーの急増が始まった。

長年にわたって選手やエージェント、メディア関係者やチームの幹部との強固な関係を築いてきたシャムズは、ブロックバスタートレードを報じるようになった。2014年1月6日、シャムズは彼を一躍有名にしたある速報を流した。それは、ブルズがルオル・デンをアンドリュー・バイナムとドラフトピックと引き換えにキャバリアーズにトレード、という内容だった。そこから着実にNBAインサイダーとしてトップの地位を築いていったシャムズは、2018年にStadium、The Athleticの両方と契約した。

そして、今日のシャムズに至るわけだが、果たしてNBAインサイダーの一日とは一体どのようなものなのだろうか? 

“A DAY IN THE LIFE OF NBA INSIDER SHAMS CHARANIA”(SLAM Online)

■朝のルーティン:基礎を作る


シャムズは、2台目の携帯電話や別のアカウントなどは持っていないと主張する。その代わり、彼は同じ電話番号を維持しているということに誇りを持っている

これは、私がこの仕事を始めた時からずっと使っている同じ番号だ」とシャムズは強調する。「この番号、そしてこの番号に紐づくつながりは、私にとって大きな意味があるんだ」。

シャムズは、彼の持つ連絡先の人々と彼の毎日のスケジュールがどのように絡み合っているかについて話を進める。彼は、彼の流すニュースの多くは、17歳の時に築き始めた人間関係の結果であると指摘する。

私が連絡を取り合っている人々とは、継続的な対話を行っている。だから毎日、前日の会話の続きをして、それに基づいて話を進めていく。常に連絡を取り合うことが大切なんだ」。

NBAという本題に入る前に、個人的な質問をぶつけてみた。「シャムズ、君は寝ているのか?

シャムズは大笑いした後、「それは誤解だよ」と語った。シャムズは毎日、6時から6時30分の間に起きると述べている。起きた後は、テキストメッセージを送り、電話をし、メールを送る。彼はその一連の流れを好んで「一日の基礎作り」と呼ぶ。そして寝る時には、着信音を最大に設定して床に就く。念には念を入れて。

“A DAY IN THE LIFE OF NBA INSIDER SHAMS CHARANIA”(SLAM Online)

■スタジオとオフィスでの仕事


シャムズは朝の日課を終えた後、普段の一日はどのように過ごしているのだろうか。コロナ禍の影響ですべてがシャットダウンされる前は、シャムズは週に2〜4回、シカゴにあるStadiumのオフィスに通っていた。その間、週に1度は「Inside the Association」の収録を行っていた。

オフィスでは、彼は自分のスペースを持っており、そこで自分の仕事をする。つまり、連絡先の人々とのコミュニケーションや会話をするのだ。彼のその他のすべての仕事は、リモートまたは彼の携帯電話から行われる。NBAのニュースが絶え間なく流れているため、シャムズはほぼ毎日、終日仕事をしている。携帯電話のおかげで、パンデミックの間も一歩も動くことなく彼は自分の仕事ができた。

先日、NBAはドラフトとFA解禁をわずか2日という短い間隔で行い、リーグ史上最も忙しい1週間となった。

史上最もクレイジーな1週間だった」とシャムズは語る。「通常なら、もっと単発で散らばっているかもしれないが、トピックはFAやドラフトとなると話は違ってくる。なぜなら、あらゆる物事が一気に起こるからだ」。

平均にすると、シャムズの一日のテキストメッセージ、電話、メールは合計で550にも上るという。ドラフトとFAの1週間では、その数は550から750へとさらに上昇した。ちゃんとすべて数えた数字だ。

その1週間、シャムズは一体一晩で何時間寝ていたのか? その質問をぶつけると、「2、3時間」と答えた。

シャムズは複数の番組に出演していたので、当然のことながらそうだろう。ドラフトの前、シャムズはRSNのモックドラフトに参加し、ドラフトの夜には、Stadiumでライブのドラフトスペシャルに出演した。

メインスタジオの横の部屋に座り、シャムズは電話で仕事をし、放送中でも速報を提供し続けた。ドラフトの夜のスペシャル番組は、Twitterのライブで110万人以上の視聴者を集めた。

しかし、シャムズの仕事は終わらない。ドラフトの翌日、Stadiumで行われたFOX Sportsでドラフトの振り返りを行うと、休むことなくStadiumで行われたFAスペシャルのライブ放送を行った。

これらのすべてのショーの良さは、私たちがライブ、リアルタイムでレポートしていることにある」と話す。

シャムズが画面に向かっている時間は、毎日平均で何時間あるのだろうか? シャムズいわく「18時間」という。彼はそれについては喜んでいないが、彼の領域において必要なことだから仕方ない。

“A DAY IN THE LIFE OF NBA INSIDER SHAMS CHARANIA”(SLAM Online)

■成功の秘訣

なぜこのニュースブレイカーが、これほどまでにブレイクしたのかについては、「信頼関係」に秘密があるようだ。

シャムズと私は、2015年に開催された当時のDリーグのショーケースで知り合った」とあるチームの幹部は語る。「私はシャムズを信頼している。彼は、常に複数の情報源から話の信ぴょう性を確認すること以上のことをしてくれるからだ。シャムズのツイートには、タイムリーで、本質的で、そして正確な情報が含まれており、その情報源は常に保護されている」。

NBAに携わる人々とシャムズについて話す時、もう一つ共通するテーマが出てくる。それは、シャムズには「隠された意図がない」ということだ。

ある日突然、シャムズから電話があり、私が代理人を務める選手と彼のFAの行き先について尋ねられた」 と、あるエージェントは話す。「最初は、シャムズとは強い関係がなかったので、話すことを躊躇したが、彼の状況へのアプローチの仕方はプロそのものだった。彼は最終的に、その選手の契約の話を流したよ」。

私はシャムズを信頼している。なぜなら彼には、隠された意図がないからだ。ただ速報を伝えることを使命とし、親切心などは抜きに仕事をする。このビジネスでは珍しい、彼のアプローチは本物で率直だ」。

速報を「いの一番」で世に出さなければならないというプレッシャーを常に感じているシャムズは、自身の生活にバランスと平穏さを取り入れることを心がけている。パンデミックが発生する前は、よくジムに通ったり、バスケをしたりしてリラックスしていたという。

シャムズの仕事は多くの時間を必要とするが、シャムズの愛する人たちは、彼の情熱を理解してくれている。シャムズは家族に感謝しており、毎年彼らと過ごすリラックスした休暇を取るようにしているという。

私は家族との時間を本当に大切にしている。家族のそばにいることで、家族も私を大切にしてくれていると思う」。

それでは、シャムズのこれからとは? 「私は、自分がすることを、楽しみ、愛し、情熱を持っている。それこそ、私自身を駆り立て、私にモチベーションを与えてくれるものだ」とシャムズは力強く語った。■

JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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