カワイ・レナードとポール・ジョージに対する特別扱いが生み出していた波紋

理論上では、2019-2020シーズンのロサンゼルス・クリッパーズは、カリーとトンプソンにKDを加えたゴールデンステイト・ウォリアーズ以来のスーパーチームに最も近い存在だった。しかしながら、コート上では、彼らはそのような支配的なプレイをしたことがほとんどないままシーズンの幕が閉じた。

ケガ、ロードマネジメント、そしてエゴのミックスは、チームのケミストリーを損なっていたように思われる。オーランドのバブルでプレイオフが始まる時ですら、クリッパーズは本当のアイデンティティーを持たないチームだった。そんなチームに一体何が起こっていたのか、その疑問に対する答えが次第にわかってきた。なぜクリッパーズは機能しなかったのか、今回はその要因に光を当ててみたい。

“The Clippers Problems Have Been Revealed: Kawhi Leonard And Paul George Had Ultimate Power”(FADEAWAY WORLD)

The Athleticによると、カワイ・レナードとポール・ジョージは、前例のないレベルのスターに対する「特別扱い」を受けていたという。具体的には、個人的なセキュリティガードやトレーナーが与えられていることチーム練習のスケジュールを自身の都合で変えられてしまう力、そしてどの試合に出場するかを自ら選べる力などが挙げられる。

■レナードとジョージが受けていた特別扱い

・レナードとジョージは、個人的なセキュリティガードやトレーナーが与えられている唯一の選手だった。

・レナードとジョージは、チーム練習や移動のスケジュールを変えてしまう力があり、それにより、レナードが練習を数回休んだとチームメイトに不信を抱かせた

・レナードは、サンディエゴに住むことを許され、そこから通うことになっていたために、チームフライトにたびたび遅れることがあった

・レナードとジョージはだいたい、試合終了から少なくとも45分はメディアの取材に現れない。それは、次の試合に向けたトリートメントのためなどの理由であるが、それによってチームメイトは先にメディアのインタビューに答えなければならなかった。45分を越えることもよくあり、彼らの声が公になるという側面もあった。

・レナードとジョージは、出場する試合を自ら選べたという疑念をチームメイトから抱かれていた。彼らは完全な休養を選べただけでなく、試合に出場した際も、プレイすることを受け入れたりそれ以上の出場を拒否したりをその場ですることもあった

確かに、スター選手に対する特別扱いは、昨今のリーグでは一般的な慣行になりつつある。リーグを代表するトッププレイヤー、マックス契約を結んでいる最も稼ぐ選手たちは、他のプレイヤーができないようなことをある程度コントロールできるよう優遇されると広く受け入れられている面はある。

しかし、ジョージとレナードに与えられたこれらの究極のパワーは、許容できるレベルを超えてしまっていたように感じられる。彼らが持つあらゆる事柄をコントロールする力は、時にシーズン中ずっと問題をほのめかしていたチームメイトを犠牲にすることもあった

ドック・リバースHCがチームを去ったことでコーチングスタッフが刷新され、新しい体制で臨むクリッパーズにとって、来季はこの状況が改善されるかもしれない。その改善がどれほどの違いをもたらすのか、来季のクリッパーズを見ていれば、すぐにわかるようになるだろう。■

JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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