ジェレミー・リン以来のニックス最大の期待の星、イマニュエル・クイックリー

ドラフト1巡目25位指名の21歳は、あっという間にファンの大のお気に入りになってしまった。

Sources: “Immanuel Quickley Is the Greatest Knicks Hope Since Jeremy Lin”(GQ Sports)

ニューヨーク・ニックスのルーキーポイントガード、イマニュエル・クイックリー。彼のように現代のニックスファンの心をわしづかみにできた選手は、ジェレミー・リン以来だろう。昨年のドラフトでは、専門家たちから1巡目の後半で指名されると予想されていたクイックリーだが、今やチームの最高のガードであるだけでなく、NBA全体でも最高のルーキーの一人として自身のポジションを確立するのにそこまで時間が掛からなかった。そして、より重要なのは、これまでの数十年間、生きていながら死んでいるも同然だったニックスのファンにとって、クイックリーが希望の光となっていることだ。ユニホームをまとった希望なのだ。

クイックリーは、NBAでプレイするようになる前は人生で2回しかNBAの試合を見に行ったことがなかった21歳の若者で、大都市よりもホワイトプレーンズのような静かな場所を好み、お気に入りのレクリエーションは「モールに行くこと」だった。そんなイマニュエル・クイックリーは今、ニックスを救うためにここにいる。厳しい練習と毎日のCOVIDの検査の後、クイックリーはGQに話をしてくれた。

GQ:この1カ月で、君は最も人気のあるニックスの選手になった。カーメロ? ポルジンギス? ジェレミー・リン? 君にとってこれは驚きになった?

イマニュエル・クイックリー:私は自分自身のハードワークに誇りを持っている。だから、完全に驚きというわけではない。ただ、起こってきたその早さに驚いている。2、3年前に高校生になったばかりのような気がしている。あっという間に時が過ぎたような感じで、まるでビデオの中で起こったことのように感じる。高校からニックスの一員になれたことは本当にクール。それにしても、本当にあっという間だった。

君が「まさか自分があの選手と対戦しているなんて」と思った選手はいる?

ステフィン・カリー。ウォームアップから彼を見ていたが、NBA2Kの中の彼のようにワイルドだった。ゲームの中でも絶対にシュートを落とさないが、現実の世界でも絶対にシュートを落とさない。私は彼にファウルをしたと思うが、彼と話すことはできなかった。私の選手育成コーチが彼の選手育成コーチをしていたので、彼に「次は自己紹介をさせてくれ」とメッセージを送ってもらった

ニックスファンは、あまりにも多くの希望と夢をあなたに注ぎ込んできた。ニックスの試合があるたびにTwitterで15回は大文字になった君の名前を見ていると思う。マジソン・スクエア・ガーデンにファンがいなくても、君はファンの存在を感じられている?

少しだけ。期待はあまり高すぎず低すぎないようにしているよ。多くの人に「シーズンは長い。良い試合もあれば、悪い試合もあるよ」と言われている。ニックスのファンは、私たちもそうであるように、チームに勝ってほしいと思っている。それが私たちのメインフォーカスだ。私は、できるだけソーシャルメディアから距離を置くようにしている。今はどこからでもアクセスできるけど、自分がどれだけソーシャルメディアを見ているかモニタリングするようにしている。おかしくなってしまうこともあるからね。

普通の選手であれば、ニューヨークに試合に来るのが待ち遠しいのですが、パンデミックのせいで何もできていないと思う。ニューヨークの街を巡ったことは?

まだないね。ホテルから試合まで直行だよ。ドラフトされる前、ニューヨークでワークアウトしていたから、いくつかおいしいレストランで食事をした。「Jue Lan」は街で一番のお気に入りの中華料理店だったけど、今は練習場からマディソン・スクエア・ガーデンまで行って、そこから家に戻るだけ。私は街にはいない。ホワイトプレーンズにいる。わたしにとって、結局これがベストなんだと思う。私はバスケの虫さ。私がしたいのは、プレイすることと練習だけ。どうせ今私たちにできるのはそれがすべてだしね。とにかく私は地味なんだ。パンデミックの前は、本当にバブルの中にいたかのようだった。ジムに行って、家に帰って、ビジネスのことばかり考える。だから正直なところ、大して変わっていない。私はニューヨークの人間というよりも、ホワイトプレーンズの人間。都会に出かけることには魅力を感じないかな。

パンデミックが終わって好きなところに行けるようになったら、最初にしたいことは?

モール(に行くこと)かな。モールに行くのが好きなんだ。

モール? ニューヨークにはモールに行くより面白いことがたくさんあるように思うけど。

モールに行くのが良いんだよ! 他に何をするかって? 正直なところ、わからない。私はCOVIDの前の生活をもうあまり覚えていない。覚えていない、本当に覚えていないんだ! COVIDの前は大学にいたので、学校に行っていたかな。COVIDの前の生活はほぼ授業だった。今の生活のほうが楽しいよ。バスケをして、ビデオゲームをして。それだけで十分だよ。

待ってくれ。ファンとしてNBAの試合に行ったことはある?

1回だけ。いや、2回かな? 私はボルチモア郊外の出身なので 、子どもの頃はデリック・ローズがウィザーズと対戦するのを見ていた。ケンタッキー大にスカウトされた時は、ウィザーズ対キングスの試合に連れて行ってもらった。でも、それぐらいかな。

私が実際のNBA選手にこれを話すのはとても奇妙なことかもしれないけど、私が全力で君に伝えたいのは、ファンで埋め尽くされたアリーナでNBAの試合を観戦することがどれだけエキサイティングかということだ。本当に楽しい。約束するよ。

想像することしかできないけど、待ちきれないね。

ドラフトにおける君の評価のレポートを見させてもらった。その中で「彼には生意気さや男らしさが欠けている」とあった。君の目から、それは正しいと思う?

ニックスとのインタビューで、スコット・ペリー(GM)にこう聞かれたよ。「人々は君の何を誤解していると思う? 人々の知らない本当の君は?」。 私は「私はナイスガイだけど、フロアでは勝つためなら何でもする。私は不器用なんだ」と言った。フロアで一緒にプレイしたり、対戦したりしないと、本当のところは伝わらない気がする。私は競争者であり、勝つためなら何でもするよ。

ルー・ウィリアムズと対戦した時に、子どもの頃に好きな選手だと言っていたのを見た。普通、子どもの好きな選手はレブロン・ジェームスとかステフィン・カリーとかだよね。なぜルー・ウィリアムズ?

彼のファウルの奪い方が大好きなんだ。その技術をルー・ウィリアムスから盗んだ。どうやってファウルを引き出すのか、皆が私に聞いてくるんだ。私の大学時代、高校時代のチームメイトに聞いてもらっても良いけど、1on1で対戦して、何度も何度もファウルを引き出そうとしていたんだ。

それはイライラするね。

皆、イライラしていただろうね! 「もうお前とはプレイしない」って言われるよ。でも、それは彼から盗んだもので、フローターも彼から盗んだものだ。オフェンス面での彼のスムーズさもそうだ。それは私の武器になっているよ。

彼は自分が好きな選手だと驚いていましたか?

私が得点を連続して奪ったところから会話が始まって、彼は「そうか、君はキラーだな」と言ってきた。私は「ちょっとだけね」と言い、「ルー、私はあなたをお気に入りの選手として育ってきた一人です」と伝えた。そうしたら、「尊敬するよ」と言ってくれた。彼は史上最高のベンチスコアラーの一人さ。

キャリアの中で、ずっとベンチからの選手でも良い?

私がコントロールできるのは、毎日毎日上達していくことだけ。ケンタッキー大ではシーズンの5分の3はベンチからプレイしていたんだけど、皆に「SECプレイヤー・オブ・ザ・イヤーとシックスマン・オブ・ザ・イヤーを受賞するのか」と聞かれてしまったんだ。カルコーチのところに行って、「なぜ私は先発じゃないんですか」なんて聞いたことは一度もない。何が起ころうとも、いつも私は冷静だよ。

君がオフェンスファーストの選手であることと、ディフェンス重視のコーチとして有名なトム・シボドーから指導を受けていることで、ぶつかり合ったことはある?

私はオフェンスファーストの選手ではないよ! ディフェンスファーストの選手を目指しているよ。あまり表には出てきていないかもしれないが、ディフェンス面では多くのことを学んでいるところだ。彼が私にとって初めてのNBAのコーチになったのは本当にラッキーだった。ルーキーイヤーにディフェンスを重視するコーチがいてくれるのは素晴らしいこと。私とデリック・ローズは今日ちょうどそのことについて少し話していたんだけど、私たちはカリパリの下で最初にプレイし、その後、ルーキーイヤーにシボドーがコーチを務めることになった。彼らが本当に似ているとたくさん話したよ。タフでなければ、フロアには出られない。そういう意味では、彼らは本当に似ているんだ。

“Knicks’ Derrick Rose, Immanuel Quickley blending well together early”(Yahoo! Sports)

ローズがニックスに来る前に会ったことはあった? 彼の最初の試合で、君たち2人は驚くほど息の合ったプレイを見せていたね。

会ったことはなかったと思う。彼のプレイをずっと見てきたから知っているような気がするけど、おそらく知らなかった。まだ知り合ったばかりなんだ。一緒にディナーに行った。テーブルには、私とルーキーのオビ・トッピンだけだったんだけど、彼が私たちのところに来て、「私は、何かを受け継ごうとしているわけじゃない。私は一生懸命にプレイし、君たちが成長するのを助けるためにここに来た」と言ってくれた。次の日の試合では、彼はこう言っていた。「コートに出てきたら、私のことを探そうとするな。自分の仕事を全うするんだ。私も君たちと同じだ。コートに出てきたら、自分の仕事を全うする。そして、お互いのためにプレイするんだ」。 そういったオープンなマインドセットを持っている選手と共にプレイする時、ゲームはとても楽になるんだ。

ケンタッキー大にいた時、君のおばあちゃんやおばさんが試合中に変なタイミングで「フープ! フープ!」と叫んでいたことで有名だよね。2人は試合の観戦に来たことがあまりなかったかな? NBAのプロトコルでは家族に会えているの?

もちろん会うことはあるけど、まだ試合には来ていない。叔母と祖母は、私が毎試合30点を取ったように振る舞うんだ。いかにも大学っぽいよね。でも、母はちょっと面白くて、「バスケしてもまだ臭いから、シャワー浴びないとダメだよ」とか言ってくるんだ。でも基本的に母は、「お前は誰でもない」みたいに行ってくれる人。母のおかげで、私は頑張れている。家族をアリーナに連れてくると、必ず祖母と叔母の声が聞こえてくるよ。2,000人いる会場でも、家族の声が聞こえてくるんだ。それが世界的なトレードマークだね。 レイカーズと対戦したら、レブロンは「誰が騒いでるんだ?」って思うんだろうな。

それが現実だって感じるかい?

その質問は興味深い。私はいつも、ガーデンに立って周りを見渡して、「ワオ、今私はNBAの舞台に立っているんだ」という感じだよ。まだまだクレイジーに感じるんだ。いつもそうなんだ。

自分が思っていたよりも下位の指名でドラフトされたことで、モチベーションを高める選手も多い。君はそのタイプの選手? マイケル・ジョーダンのように「個人的に受け止めた」?

皆が指名順位が高すぎたって言ってきた時、私はたくさんスクリーンショットを撮ったよ。正直言って、私は指名順位が低すぎたって思っている。でも、ニックスが私をピックしてくれたのは嬉しいことだ。だから、最高の状況だよ。でも、そうだね、全部スクリーンショットして、ワークアウトにも持って行ったよ。でも、私はまだ何も成し遂げていない。これからもできるかどうかはわからない。

文字通り、自分自身に言い聞かせたんだ。「オールスターやMVPに選ばれても、何かを成し遂げた気になるな」と。GQは大物だよね。「GQです」と連絡が来た時、「GQが私にインタビューしたいって?」って思ったよ。「まだ何も成し遂げていないのに」と思ったんだ。そして、こう考えたんだ。「オールスターのMVPになれるかもしれないが、それで自分が成功したと思うな」とね。私の心は変になってしまったかもね。

それはニックスファンとして私が聞きたかったことだ。

信じてくれ。■

JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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