PJ・タッカー Q&A:バックスへのトレード、ジェームス・ハーデンへのディフェンスなど

バックスにトレードされてから1カ月あまり。屈強なスイングマン、PJ・タッカーは少し落ち込んでいた。

Source: “P.J. Tucker Q&A: Bucks Trade, Guarding James Harden and More”(Sports Illustrated)

強豪のチームでプレイすることに興奮していなかったわけでも、新しいチームでの自分の役割に不満があったわけでもない。ただ、何年も暖かいヒューストンに住んでいたのに、4月下旬のミルウォーキーではまだ雪が降っていたことに面食らったのだ。

4月に雪が降るなんて。幻を見ているかと思ったよ」とタッカーは語る。「私の心持ちは劇的に変わった。天候がそこまでクレイジーなら、私も何かおかしいことをしてみようと思ったんだ」。

タッカーはどれだけクレイジーなことをしたのか? 4月22日、タッカーは友人たちの忠告を無視し、氷点下のウィスコンシン州をフェラーリの天井を開いたまま運転。北極探検に適したダウンジャケットを着て、トラビス・スコットのスキーマスクを被った。

バックスは、優勝を狙うチームにとって重要な役割を果たすことが期待されているベテランのタッカーに、気候を受け入れて暖かく過ごしてもらう必要がある。ロケッツから獲得したタッカーは、2年連続で高い期待に反してプレイオフで敗退したバックスに、ポストシーズンの大舞台での経験が豊富な3&Dの存在感を与えてくれる

タッカーがバックスにフィットするのは難しいことではない。オフェンスではフロアを広く使えるし、ディフェンスでは、過去数年間、保守的なディフェンススキームで批判されてきたチームに、より多くのスイッチによる多様性を与えることができるだろう。レギュラーシーズンではまだ短い出場時間だが、プレイオフのゲームでの終盤では、ドリュー・ホリデー、ヤニス・アンテトクンポ、クリス・ミドルトン、ダンテ・デビチェンゾ、そしてタッカーのラインナップが見られても不思議ではない。

気候の話をした後で、バックスでの役割、ポストシーズンでジェイムス・ハーデンをガードする可能性などについて、Sports Illustratedはタッカーにインタビューした。

Sports Illustrated(以下、SI): サンズでゴーグルをつけてスタンドに飛び込んでいた頃から、君は私のお気に入りの選手の一人だった。私のような人間はずっと、「PJ・タッカーをセンターでプレイさせろ、PJ・タッカーをパワーフォワードでプレイさせろ。彼なら難なくこなせる」と書いてきた。私がそうやって書くのは簡単だが、実際に君は出て行ってプレイしなければならない。自分よりも大柄な、あるいは背の高い選手を常にガードするというキャリアは、どれほど大変なことなのだろうか? 君が自分の力を発揮するのは当然だとしても、それが君にとって負担になっていないのか? いつも上を向いてガードする気持ちとはどんな感じなのか?

PJ・タッカー(以下、PT):正直、その質問に感謝するよ。それこそ、私のこれまでのキャリアを築き上げてきた一部で、ニッチとニーズを認識しながら私が本当に良い仕事ができているということだよね? NBAには、ケビン・デュランツやジェームス・ハーデンなどのスター選手がいる。彼らは全てをこなし、自分のやりたいことを思い通りにやる。他の選手はロールプレイヤーさ。1番から5番まで守れて、フロアを広く使えて、シュートを打てて、ハッスルしてポゼッションを増やして、ボックススコアに表れない小さなことを全て行って勝利に貢献できる選手は、それほど多くはないと思う。

フェニックスにいた頃に私をコーチしてくれたダン・マーリーは、チームとの最初のサマーリーグで忘れられない存在になった。彼は私にこう説明してくれた。毎試合、私に誰かをつけては、「お前はあいつを封じ込めろ。今夜、あいつを爆発させるな」と言われた。私はそれを個人的に受け止めていた。そこから今の自分を作り上げていった。私はそれに誇りを持っている。毎晩、自分のマッチアップの相手を知ると、その選手を封じ込めるために必要な全てのことを知るようにしている

SI:あなたがトレードされたとき、ロケッツは11連敗していた。今、あなたはバックスにいて、出場した最初の10試合のうち8試合に勝ったと思う。苦境にあえぐチームから移籍して、リーグで最も優れたチームの一つの一員になるための調整はどれほど大変だった?

PT:私がこれまで経験してきたトレードは、どちらもそのような状況からだった。ただ、今回は少し違っている。なぜなら、私はチャンピオンを目指していたヒューストンから移籍してきたからだ。だから、この状況に対応するための心構えができていた。フェニックスからトロントに移籍した時は、チームは非常に良い調子で、素晴らしい成績を収めていた。彼らも、私が彼らをより良くするためのピースになると感じていた。

今のミルウォーキーは成熟したチームであることもあり、少し状況が違う。自分の仕事や役割、チームが何を求めているかを知っている。だいぶ楽になったよ。でも、今年は良いチームがたくさんあるので、最初の時と同じように、チームにより溶け込んでいかなければならない。それに、初めてここに来た時には、これまでのキャリアではあまりなかったケガをしていた。でも、楽しいよ。包み隠さず言うと、楽しめているよ。

SI:昨年のミルウォーキーは、プレイオフで保守的なプレイをしすぎたのではないかという批判が多かったね。もっと切り替えが必要なのではないかと。私たちは、プレイオフのシリーズで君がどれほど役に立つかを知っている。ミルウォーキーに来た時に、自分の役割について話をした? 誰かに 「クランチタイムに君がこうすることを想定している」などと言われたりした?

PT:うん、間違いないよ。コーチ・バド(マイク・ブーデンホルザーHC)はとても透明性のある人だ。そして、私は自分がなぜここにいるのかを理解している。ありとあらゆる状況を経験してきたからね。それは難しいことではない。彼らは、私が何もしないことを望んでいるわけではない。去年起こったこと、ここ数年の負け方、レギュラーシーズンで多くの試合に勝っていたのに思うようにいかなかったことから、彼らは試合に勝つためのさまざまなラインアップを探している。私にとっては、彼らが必要としている全てをもたらすことが使命さ

“Bucks’ P.J. Tucker makes clear impact in Milwaukee debut: “He’s amazing to play with.””(The Athletic)

SI:あなたは、これまでに素晴らしいプレイヤーに囲まれてプレイしてきたね。ヤニスの近くにいて気づいたことはある? 彼を特別な存在にしているものは何だと思う? 彼は今シーズンもMVP級の活躍をしているが、誰もそれを話題にしていないよね。

PT:クレイジーだと思わないか? 彼はもう何年も毎晩そうしているはずだ。人々は、彼が毎晩できることに満足してしまっているんだ。私は、ヤニスがリーグに現れて以来、彼をずっと守ってきた。彼の長さ、速さ、強さについてはよく知っている。彼とフィジカルにやり合えるだけの強さと、彼の前に出てチャージを取るだけの速さを持った人が必要だ。彼はとても背が高く、(ウィングスパンも)とても長いので、そのような人が必要なんだ。

私が彼をガードしなければならなかった時のことを考えると、今は彼のチームにいて、彼がどれだけ努力しているかを日々目の当たりにして驚いているよ。私は気づいていなかった。彼は成熟し、筋肉が増して体が大きくなったのは確かですが、それだけではない。彼は外角のシュートにとても力を入れている彼はいつもジムにいる。対戦相手のチームにいると、そのようなことはあまり見ることができない。彼のそういう姿を見られるのは、とても素晴らしいことだと思う。もちろん、誰もが努力しているし、特に優秀な選手はそうだ。彼は本当に努力しているし、素晴らしい選手だから、その点に本当に感謝しているよ。

SI:イースタンの上位3チームは、君たちバックス、ネッツ、シクサーズに分かれている。プレイオフのシリーズでジェームス・ハーデンをガードするのはどんな感じか、考えてみたことはある? それは君にとって楽しみなこと?

PT:もちろんさ! プレイオフのシリーズで誰かをガードするということを、私は楽しみにしているんだ。もちろん、ジェームスと私は良い関係を築いてきたし、彼は永遠に私の仲間だ。私と彼は、一緒にワークアウトをしている時に競い合い、文字通り殴り合ったり、ワークアウト中にケンカをしたりもしてきた。実際の試合で直接対決することになれば、それは素晴らしいことさ。ケビン(デュラント)もそうですし、シクサーズも同じ。私は全てに興奮しているんだ。今年のプレイオフは楽しくなりそうだ。すごく楽しみだよ。

SI:最後に、あなたがスニーカーで注目されていることは知っているけど、あなたのファッション全体はあまり注目されていないと思う。知りたいんだが、私はよく予算を少しオーバーする。一生懸命やっているつもりなんだが。何か、君からアドバイスはあるかな? 私のような普通の人に何かアドバイスはある? 私は何をすれば良い打ろうか?

PT:いつも言っているのは、正直に言うと、好きなものを着るに尽きるということ。私は安価なものもたくさん着ているよ。高価なものが宣伝されたり、人々が話題にしたりすることがあるよね。私は、本当に好きで、かっこいいと思う安価なものをたくさん着ている。自分の好きなものを着る。値段の問題ではない自分が好きで、着て気分が良ければ、それを着れば良いんだ。私はそれが全てだと思う。自分がどう感じるかが大事なんだ。実際の記事やその他のことは気にしない。だからこそ、私は服を着るんだ。私を幸せにしてくれる、それが重要なんだ。■

JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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