デビン・ブッカーが父から受けた金言。「スターの一人であることを見せつけろ」

 レブロン・ジェームスとレイカーズをノックアウトしたサンズのスターであるデビン・ブッカーは今、尊敬を勝ち取り始めている。

Source: “Devin Booker took his dad’s advice: ‘Show everybody you one of these stars’”(The Undefeated)

 メルビン・ブッカーは、息子のデビンにバスケットボールや人生について、数え切れないほどの知恵を授けてきた。だからこそ、プレイオフが始まる前に、フェニックス郊外にある息子の家を訪れて、さらなるアドバイスを与えたのは当然のことだった。

 それは、フェニックス・サンズのスターであるブッカーが、自分自身がエリートでありスーパースターであることを証明するために必要な瞬間だった。

 メルビン・ブッカーは木曜日の夜、レイカーズの本拠地であるステイプルズ・センターのスイートルームでThe Undefeatedの取材に応じ、「プレイオフの前にとても良い話をしたんだ」と語った。「私は息子に、『これ(レイカーズとの対戦)は、お前がスターの一人であることを人々に示すこれ以上ない機会だ』と言ったんだ」。

 「プレイオフのウエスタンカンファレンスの第2シードでありながら、レイカーズのようなチームと戦うのは不運と感じられた。しかし、自分自身がスターの一人であることを人々に示すために、これ以上のチームがあるだろうか? 全米中がレイカーズとレブロンのプレイを見ることになる。プレイオフの舞台に足を踏み入れるのはキャリアで初めて。人々に見せつけるには絶好の機会だ」。

 そして、ブッカーは人々に見せつけた。

 2度のオールスターであるブッカーは、木曜日に行われたファーストラウンドの第6戦でサンズを勝利に導き、レブロン・ジェームスとディフェンディングチャンピオンをプレイオフから退けた。ブッカーは、ロサンゼルス・レイカーズを113-100で降したゲーム6で、8本のスリーポイントを含む47点を奪い、シリーズを決定づけた。今は亡き恩師、コービー・ブライアントが有名にしたプレイオフの舞台で、象徴的なパフォーマンスを見せつけた。

 弱冠24歳のブッカーは、6年間のNBAキャリアの中で初めてのプレイオフシリーズで、平均29.7点を記録した。

“In Game 6, Devin Booker did what we knew was capable of but weren’t sure he’d ever get the opportunity to do”(Bright Side Of The Sun)

 サンズのヘッドコーチであるモンティ・ウィリアムスは、「彼は、自分をエリートクラスに引き上げたいと思っている選手の一人だ。彼は、自分がリーグで最も優れた選手の一人であると信じている。彼は、彼のポジションの中で自分がリーグで最も優れた選手の一人であり、トッププレイヤーの一人であると信じている。そしてこのシリーズは、それを示す瞬間の一つなんだ」。

 プレイオフのオープニングラウンドでキャリア初の敗退を喫したジェームスは、「このバスケットボールの世界で『Legendary(レジェンダリー)』になりたいなら、ゲームだけでなく、人間としても向上し続けなければならない」と語った。「私たちが交わした全ての会話を、彼は吸収し、自分自身の強みにしていっているのが分かる」。

 ブッカーはキャリアの中で平均23点を記録しているが、父・メルビンは、今シーズンまでのキャリアの中でサンズがポストシーズンに進出していなかったことから、相応しい敬意を払われていなかったと考えているようだ。2015年のNBAドラフトで全体13位で指名を受けたブッカーは、オールスターに2度出場しているが、いずれも代替選手としての出場だった。

 「デビンはいつも大きな数字を出し、人々はゲームの中で彼を尊敬していた。しかし、人々は彼のスタッツは空っぽだと言っていた」とメルビン・ブッカーは言う。「しかし、デビンは努力してきた。プレイオフでこのような機会を得られ、自分がリーグの中のスターの一人であることをずっと待ち望んできたんだ」。

 かつてヒューストン・ロケッツ、デンバー・ナゲッツ、ゴールデンステイト・ウォリアーズで1996年から1997年まで32試合に出場した元NBA選手のメルビン・ブッカーは、息子にとって大切なその瞬間をよく理解していた。第6戦の前に、彼は息子がゲームに集中できるようにと、長いテキストメッセージを送った。

 「これは、お前が終止符を打つチャンスだ。第7戦まで待つ必要は全くない。第7戦まで待つのではなく、チャンスがあるうちに第6戦で終わらせるんだ』と伝えた。また、『もっとスリーポイントを積極的に打っていくべきだ』とも伝えた」とメルビン・ブッカーは語す。

“June 3, 2021: Suns at Lakers”(NBA.com)

 ブッカーは父親のアドバイス通り、6本の3ポイントをすべて成功させ、第1クオーターで22点を挙げ、サンズは36-14とリードを大きく広げた。サンズは試合全体を通してリードを保ち、第1クオーターにアンソニー・デイビスが鼠径部のケガを悪化させて離脱したレイカーズを完全に攻略した。

 ブッカーは最終的に、10本中8本のスリーポイントを沈め、11リバウンドを奪い、FGは15/22という成績を収めた。

 「彼は第1クオーターに6本のスリーポイントを決めた。クレイジーとしか言いようがないよ」とメルビン・ブッカーは言う。「彼に伝えてから24時間も経たないうちに、彼がそれを実現して見せたのは驚きだった。彼は父親の言うことをよく聞いてくれたよ」。

 メルビン・ブッカーは、サンズのオールスターであるクリス・ポールが家族のために用意してくれたスイートルームでステイプルズ・センターの試合を観戦したという。ブザーが鳴った後、誇らしげなブッカーは父親について語った。

 「父は、幼い頃から多くのことを助けてくれた。父は、私よりもこの結果を望んでいた唯一の人だろう。父は私に、あれこれ思い煩わず、出ていって競い合うんだと言っていた」。

 ジェームスとレイカーズのシーズンを終えたフェニックスが、NBAファイナルに進出する可能性はそう遠くないかもしれない。ブッカーとサンズは、ナゲッツとのセミファイナルでホームコートアドバンテージを得ることができる。

 6年の歳月を経て、ブッカーの父親は息子がようやく「一人前」になったと信じています。

 「息子が初めてこのプレイオフの舞台に立ち、NBAチャンピオンと対戦し、そして勝利を収めたのを実際に見られたことは信じられない。デビンはとても成熟した子どもだ。彼はこのような瞬間がどういうものかよく理解している。彼はただ、自分自身がスターの一人であることを人々に示したかったんだ」。■

JJ
I Stan Basketball. / Started watching NBA since 2003 / A Big Fan of LeBron & Lakers / An Alumnus of University of Tsukuba / An Editor / A Blogger

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